

また、名産にも恵まれた土地であり、これからの季節にピッタリな『冷や汁』や、近年にわかに脚光を浴びつつある『チキン南蛮』を始めとして、全国的に有名な“ご当地グルメ”も多い。
宮崎工業高校は今年で創立100周年を迎える伝統ある工業教育の中心校。「文武両道」を方針に掲げるだけあり、県内ではスポーツの強豪校として知られている。
ざっと最近の実績を挙げてみると、平成15~16年度の県高校総体において、陸上部(男女共)、水泳部、卓球部、レスリング部(学校対抗戦)、柔道部(男子団体)、バドミントン部(男子団体、男子ダブルス、男子シングルス)が優勝を果たし、その他の大会においても多数の優勝・上位入賞を果たすなど、まさにスポーツの名門に相応しい戦績を持っている。

宮崎工業高校バスケットボール部は、かつて何度もインターハイ出場や県の高校総体やその他の大会で優勝・上位入賞を果たしてきた強豪。現在の部員は47名。その実力は宮崎県の4強に挙げられるなど、県内に広く名を轟かせている。


独特なのがその指導哲学。いわゆる根性論的なものではなく、個人の判断力や個性を磨く指導方法が特徴。「大人が思っている以上に子供は自分の判断で臨機応変に対応していける能力がある」と森先生は語る。「例えば、親は子供が学校に行くとき、よく『傘をもってゆきなさい』と言いますが、親はそこまで子供を心配する必要はない。子供は傘がなくても雨が降れば臨機応変に様々な方法で凌ぐ。自分なりにいろいろな解決法を持っているものです。中には雨に打たれるのが好きな子供だっていますしね(笑)」と例える。
そういった独特の指導哲学の根底にあるのは「ライフスキルの向上が目的」だという。ライフスキル―生活向上を目指すための経験値、そして社会で生きていくための力。森先生はこう話す。「社会で生きていくための力は、教科書や机の上だけでは学び得ることはできない。スポーツでこそ手に入れられるものだと信じています」。最終的に自分の指導で子供が自分の力で判断して行動する自主性を持ち、社会の中でも自分を見失わずに生きていけるようになって欲しい。それが森先生の思いだ。
「そんな子供の“臨機応変”の部分を磨いてやるのが私の役目」と森先生は言う。「現状のスポーツ指導では、徹底的に作戦パターンに基づく動きを覚え込ませるのが当たり前ですが、そういった指導ではチームは一定の動きと対応しか行えない。それに対し私の指導は、個性を重視し個人の判断力を強化する方法。生徒一人一人が予想できないような臨機応変さを見せ、ときにとてつもない実力を発揮できる」。そうやって森先生は前任の小林高校で多大な実績を挙げることができた。次は宮崎工業高校の番。以前よりバスケットボール強豪校として知られた同校。これに“森イズム”というエッセンスが加味され、どう化学変化を起こすのかが楽しみだ。


入部してすぐに感じたのが、「めっちゃ明るくて楽しい雰囲気のクラブだな」ということ。それなりにツライこともあるんですけど、チームメイトのフォローで乗り切れるのがこのチームのいいところです。森先生の指導は、部活だけじゃなく社会に出てからも役立つ教えだと思っています。それが自信にも繋がっています。目標は宮崎県完全制覇です! 応援してください!

バスケットボール部に入ったきっかけは、2歳年上の兄の影響です。兄もここのバスケ部出身なんですが、入部して人間的に尊敬できる人に成長したんです。それで私も同じ体験をしてみようかな、と思い、入部しました。
部活は楽しいです。正直、つらいことも多いけど、ここで得られるものは、それ以上に大きい。入って良かったと思っています。

技術的なものだけでなく「社会力」も身に付けられるのがこのチームのいいところであり、森先生の指導の特徴です。それと、チームメイトの結束が固いこともここの特徴の一つ。怪我をしたり、プレイに納得が行かなかったり、人間関係で悩んだりなど、落ち込むことも多いのですが、そんなときはいつもチームメイトが助けてくれる。僕も仲間が落ち込んでいれば、最大限にフォローをする。そうやって仲間との信頼関係を築くことができた。僕たちの目標は宮崎県完全制覇。この仲間たちとなら、きっとやり遂げられるはずだと信じています。

「個人の判断力を磨き、自由を尊重する」という森先生の哲学のもと、このチームがどこまで行けるか、今後も見守ってゆきたい。




